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『君の名は?』氏名の「読み仮名」を必須とする改正戸籍法案が可決、成立しました

 

 

こんにちは。アンドディー(社会保険労務士事務所)の川崎です。

 

このところ、マイナンバ―にまつわるニュースが連日紙面を賑わせていますね。
また、戸籍にこれまで記載がなかった、氏名の「読み仮名」を必須とする改正戸籍法などが、参院本会議で可決、成立しました。(2023年6月2日付)

 

社会保険業務でも氏名と読み仮名、そしてマイナンバーは切っても切れない縁で毎日接していますので、今回はこちらについて書いていきたいと思います。

 

 

 

1.「戸籍に読み仮名」とする改正法成立の内容

今回の改正は、行政事務のデジタル化が進む中、読み仮名を記載して個人データを検索しやすくし、業務を効率化させることを狙いとしており、また、マイナンバーカードの海外利用で氏名をローマ字表記する必要があることも踏まえた対応とされています。

 

2024年度にも施行され、全国民が施行後1年以内に本籍地の市区町村に届ける必要があり、具体的な届け出方法は下記のように定めると発表されました。


(1)記載は「片仮名」とする
(2)新生児らが初めて戸籍に載る際は併せて読み仮名を記す
(3)その他は戸籍筆頭者が氏名、筆頭者以外が名前に関し届ける


また、いわゆる「キラキラネーム」など漢字本来と異なる読み方については、「氏名に用いる文字の読み方として一般に認められているもの」との基準が設けられ、「一般に認められている」の基準の詳細は、今後法務省が通達で示すとされています。


(1)漢字とは意味が反対
(2)読み違いか判然としない
(3)漢字の意味や読み方からは連想できない―といった読みは許容しない方向で、具体的には「太郎(ジロウ)」などは認められない見込み

 

そのうえで、常用漢字表や辞書に掲載がない読み方の場合も、届け出人に説明を求めた上で行政が判断するとされています。

 


今後は、上記の届け出を促すため、市区町村は住民票などで既に把握している読み仮名を世帯宛に通知し、1年以内に届けがなければ職権で記載する、としていますが、日本の名字は10万種類あると言われており、漢字は同じでも読み方が異なる例(「中田」と書いて「ナカダ」と「ナカタ」とか)も多くあります。

 

 

果たして、1年という短期間で、職権によって決めてよいのだろうかと思うところもあり、徹底した事前周知が望まれるところです。

 

 

 

2.社会保険業務とマイナンバー

私たちが普段行っている業務でも、氏名と振り仮名を併せて記載するものがたくさん出てきます。


社会保険労務では、住基法上の登録内容に沿って手続きを行うのが常なのですが、実は「読み仮名」は住基法上住民票の記載事項ではない為、せっかく会社様を通じてご本人に住民票を取り寄せてもらっても、正しい読み方が分からないことがあります。

従って、ご本人の申し出に従って登録を行うことになります。

 

しかし、そもそも「読み仮名は一つに統一しなさい」といったルールがないために、特に外国籍の方等、「住基法上」「社会保険上」「銀行口座登録上」で、異なるバラバラの読み仮名を登録している方もいらっしゃいます。

 

そうすると、傷病手当金等の保険給付手続きを行った際、「社会保険の名義」と「銀行口座の名義」が異なるために、せっかく支給が決まった給付金が「振込できない」という事態が生じてしまいます。

 

その結果、「社会保険の名義」もしくは「銀行口座の名義」を変更する必要が生じ、いずれの手続きも、本人はもちろん、各機関にとっても思わぬ手間と時間を要する事態となってしまうのです。

 

このような事態を避ける為にも、「戸籍に読み仮名」とする今回の改正は、望ましいことだと個人的には受け止めています。

 

 

3.解決策はマイナンバーカード??

日本の漢字表記には音読みと訓読みがあり、複数の読み方があることによって多様で繊細な表現を可能としています。

それが日本語のよいところではありますが、情報が多様すぎるが故に、画一的なローマ字表記とは異なり、デジタルとの相性があまりよくないのでは、と思うところはあります。

 

また、戸籍は法務省、住基は総務省、パスポートは外務省、社会保険は厚生労働省と管轄が「タテ割り」になっている為、個人情報の確認に各省で時間を要しているのも現状です。

 

これらを解決する策として、読み仮名を住基に登録してマイナンバーに紐づけたうえ、各種サービスにおけるマイナンバーカードの利用によって、国内全体の産業効率を上げようという政府の目標は理解できるところではあります。

 

しかしながら、個人情報の誤登録などのトラブルが続出ししたため、都道府県庁所在地と政令指定都市の計52市区を対象とした共同通信の調査で、マイナンバーカードの自主返納が5月以降、少なくとも計318件あったことが報道されています。


返納の理由は「情報漏えいが不安」「制度に不信感がある」などですが、住民の方がそう感じるのも仕方がないと思います。

 

政府は2024年秋を目標に、健康保険証の廃止とマイナンバーカードへの一体化を推し進めていますが、少々勇み足が過ぎ、現場担当者の負担やマニュアルの徹底等がいささか疎かだったのでは?と想像してしまいます。

 

保険証のマイナンバーカードへの移行は決定にしても、政府はもう一度国民に丁寧に、分かり易い説明をして、時間を掛けてでも国民の声を聴く必要があるのではないでしょうか。個人情報を取り扱う立場上、慎重に検討頂くことを願ってやみません。

 

 

まとめ

 

個人的には、日本語独特の言葉遣いや漢字表現の複雑さは魅力的に感じるのですが、その特有の多様性・寛容性が、ここへきてデジタル化の足枷になってしまうことについては、少々複雑な心境です。

 

また、今回の一連の報道を受け、皆様の大切な個人情報を取り扱う立場として、万が一誤りが無いよう、改めて日々の業務にキチンと向き合いたいと思うと同時に、「ほんの少しでいいから、今より行政確認の作業効率がアップしないかなー」と思ったりもしています。

 

個人情報関連法案の行方に、今後も注目していきたいと思います。

 

もし、厚生年金保険や健康保険に関し、個人情報の登録等についてご不明な点がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。

 

 

以上、アンドディー(社会保険労務士事務所)の川崎でした!

 

 


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