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【大阪の企業はコロナで変わる】これからの働き方改革について

こんにちは。アンドディー(社会保険労務士事務所)の川崎です。

 

緊急事態宣言が解除され、約2か月に及んだ外出自粛と営業自粛要請も、段階的に緩和され始めましたね。

閑散としていた街に少しずつ活気が戻るのが感じられ、ホッとしている今日この頃です。

 

 

さて、新型コロナウイルス感染症の影響で、少し影が薄くなってしまった感もありますが、少し前、労働法関連では「働き方改革」が話題の中心となっていました。

 

奇しくも、今回の新型コロナウイルス感染症対策をきっかけに、時短勤務や在宅勤務へ舵を切る必要に迫られた会社様も、大変多いかと思います。

 

 

 

そして、感染拡大から少し落ち着きを取り戻した今、

 

  • 「従来の働き方を見直す必要が出てきた」
  • 「従業員の離職を防ぎ、経営を維持・改善したい」

 

という思いを新たにされたお客様からのご相談も増えてきました。

 

今だからこそ必要な3つの働き方改革の重要性と、具体的な取り組み方について、ご質問で多くいただいた内容も合わせて一緒に考えていきたいと思います。

 

 

 

 

【疑問①】そもそも、働き方改革とは?

それはずばり「一億総活躍社会を実現するための改革」といえます。

日本では、生産年齢人口(15~64歳)が総人口を上回るペースで減少していることが、その背景にあります。

総人口は2048年には1億人を割り、生産年齢人口は2051年には5000万人(ピーク時の約半分)にまで減ると予測されており、それによる国全体の生産量低下、国力の低下が懸念されているのです。

 

 

■出典: 首相官邸「働き方改革の実現」

https://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/hatarakikata.html

 

■出典: 内閣府「人口・経済・地域社会の将来像」図表2-1-1日本の将来推計人口」

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/special/future/sentaku/s2_1.html

 

 

 

【疑問②】労働力不足解消のために何が必要?

 

労働力不足解消の対策として3つの取り組みが始まっています。

 

①働き手の増加

②出生率の増加による将来的な働き手を増やす

③労働生産性を上げる

 

 

 

 

【疑問③】労働力不足解消の3つの取り組みに対する課題とは?

 

上記の働き方改革における最重要課題が、以下の3点です。

 

①長時間労働の解消

②非正規と正社員の格差是正

➂高齢者の就業

 

 

 

【つまり…働き方改革における政府の考えとは??】

 

「魅力ある職場とすることで人出不足を解消し、その結果業績を向上させ、利益をあげましょう!」

というのが政府の狙いです。

 

 

 

「働き方改革関連法」の全体像

 

1.時間外労働の上限規制が導入 時間外労働の上限について、月45時間、年360時間を原則とし、臨時的・特別な事情がある場合にも上限を設定。

・月45時間を超えられるのも年間6か月まで。罰則あり。

(大企業:2019.04.01施行) (中小企業:2020.04.01施行)

 

 

 

2.年次有給休暇の確実な取得 使用者は、10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対し、年5日について毎年時季を指定して与えなければならない。

・労働者ごとに年次有給休暇管理簿を作成し、3年間保存の義務(2019.04.01施行)

 

 

 

 

3.中小企業の月60時間超の残業の、割増賃金率引き上げ

月60時間を超える残業に対する割増賃金率を50%に引き上げ (中小企業:2023.04.01施行)

 

 

 

 

4.フレックスタイム制の拡充 労働時間の調整が可能な時期(清算期間)を3か月まで延長できる。

・下記必須 ・罰則あり。

(1)就業規則等への規定

(2)労使協定で所定の事項を定めること

(3)労使協定を所轄労働局へ届出 (2019.04.01施行)

 

 

 

 

5.「高度プロフェッショナル制度」を創設

 

職務の範囲が明確で、一定の年収を有する労働者が高度の専門的知識等を必要とする業務に従事する場合に健康確保措置や本人同意、労使委員会決議等を要件として、労働時間、休日、深夜の割増賃金等の規定を適用除外にできる(2019.04.01施行)

 

 

 

 

6.産業医・産業保険機能の強化

労働者の健康管理等に必要な情報を産業医へ提供すること等(2019.04.01施行)

 

 

 

 

7.勤務間インターバル制度の導入促進

1日の勤務終了後、翌日の出社までの間に、一定時間以上の休息時間の確保に努めなければならない(2019.04.01施行)

 

 

 

8.正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の禁止

同一企業内において、正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間で基本給や賞与などの個々の待遇ごとに不合理な待遇差の禁止

(大企業:2020.04.01施行) (中小企業:2021.04.01施行)

事業主は、非正規雇用労働者から求められた場合、待遇について説明する義務。

 

 

 

■出典: 厚生労働省「中小企業の働き方改革の取り組み」

https://www.mhlw.go.jp/content/000592704.pdf

 

 

 

■厚生労働省「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html

 

 

 

まとめ

新型コロナウイルスの蔓延により、私たちの働き方は大きな変化を迫られています。

新しい働き方とは何なのか、まだ模索が始まったばかりで明確な答えがあるわけではありません。

 

しかし、テレワーク等を試してみたことで、通勤時間の短縮や、無駄な会議の削減、時間外労働の短縮など、何かしらの生産性向上につながるヒントを見つけることができたのではないでしょうか?

 

これを機に、従業員にとってより働きやすい職場環境の整備を検討していけると良いですね!

 

「時間外労働の上限規制」「同一労働同一賃金」等の『働き方改革関連法』についてご相談のある方、また就業規則や労使協定の見直しをお考えの会社担当者の方は、是非お気軽にお問い合わせください。

 

 

以上、川崎でした!

 

 

 


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