大阪市中央区|社会保険労務士事務所アンドディー【大阪 社労士】
人材を人財に変える社労士事務所・アンドディー
人材を人財に変える社労士事務所・アンドディー
こんにちは。アンドディー(社会保険労務士事務所)の川崎です。
今回は「2026年(令和8年)に予定されている人事関連法改正」について、ポイントをまとめてご紹介します。
各改正の詳細については、今後のブログで詳しくお伝えしたいと思いますので、まずは大まかな流れを確認していきましょう。
安全衛生法「特定自主検査及び技能講習の不正防止対策の強化」
「労働安全衛生法及び作業環境測定法」の改正については、令和5年(2024年)から一部の改正が施行されていますが、令和8年(2026年)1月からは、「フォークリフト等一定の機械の検査基準の遵守義務の強化」「特定自主検査及び技能講習の不正防止対策の強化」が施行されます。
フォークリフトの運転業務などに必要な技能講習において、不正に技能講習修了証や紛らわしい書面を交付することが禁止され、不正を行った場合の回収命令や欠格期間の延長が規定されました。
【参照】「労働安全衛生法及び作業環境測定法 改正の主なポイントについて」厚生労働省
1)健康保険法「子ども・子育て支援金制度の創設」
少子化・人口減少対策として、社会全体でこども・子育て世帯を応援していくための「こども未来戦略」に基づき、児童手当の拡充をはじめとした抜本的な給付拡充の財源の一部に充てるため「子ども・子育て支援金」が創設されます。
支援金を「健康保険法における保険料」と位置づけ、高齢の方や事業主を含む全世代・全経済主体から医療保険料と合わせて拠出し、拠出された支援金は「児童手当の抜本的見直し」「妊婦・乳幼児のための支援給付」「こども誰でも通園制度(令和8年4月から給付化)」など、子育て施策の充実のために使われます。
負担額は、全制度平均の加入者一人当たり「令和8年度(2026年)250円」、「令和9年度(2027年)350円」、「令和10年度(2028年450円」とし、以降は450円で固定となる見込みです。
2)厚生年金法「在職老齢年金の支給停止基準額の引き上げ」
平均寿命・健康寿命が延びる中、働き続けることを希望する高齢者が年々増えており、また、人材確保・技能継承等の観点から高齢者の活躍を求める世の中のニーズも高まっています。
そのため、働きたい人がより働きやすい仕組みとする観点から、厚生年金が支給停止となる基準額を、現行の月50万円から62万円(※)へ引き上げることが予定されています。
※2024年度の賃金水準に基づく価格。実際の施行時には賃金変動に応じて改定される可能性があります。
3)健康保険法「被扶養者認定について、労働契約内容によって年間収入を判定する取扱いへ」
現行の認定対象者(被扶養者となるか認定の対象となる者)の年間収入については、認定対象者の過去の収入、現時点の収入または将来の収入の見込みなどから、所定外賃金の見込みを含めた今後1年間の収入見込みにより判定をすることになっています。
厚生労働省によると、令和8年(2026年)4月からは、被扶養者認定の予見可能性を高めるため、従来の「今後1年間の収入の見込み」ではなく、労働契約段階で見込まれる収入をもとに被扶養者の認定を行う方式に変更されることになります。
【参照】「労働契約内容による年間収入が基準額未満である場合の被扶養者の認定 における年間収入の取扱いに係るQ&Aについて」
4)安全衛生法
1.個人事業者等の安全衛生対策の推進
混在作業場所において、元方事業者等に課される「災害防止のために講ずべき必要な指導や連絡調整等の措置」について、これまではその対象が「自社及び関係請負人等に雇用されている労働者」だったところ、新たに「個人事業者等を含む作業従事者(資材搬入業者、警備員など)」に拡大されます。
また、設置した機械等を請負人に使用させる場合の規制や機械等の貸与、建築物の貸与などに関する規制についても、個人事業者等や労働者以外の作業従事者に対象が拡大されます。
2.営業秘密である成分に係る代替化学品名等の通知
譲渡時の化学物質の成分表示が、財産上損失を与える「営業秘密」に当たる場合に、代替化学名で通知することが容認されます。
化学物質管理については、化学物質ごとの個別具体的な規制から、事業者等による「自律的な管理」を基軸とする規制へと、安衛法体系の抜本的な見直しが行われています。
これに伴い、令和8年4月には、危険性・有害性情報の表示(ラベル)や通知(SDS)、リスクアセスメントの実施義務の対象が、危険性・有害性がある全ての化学物質(約2,900物質)へと拡大される予定ですが、その中には、企業にとって財産上損失を与える「営業秘密」に当たる物も含まれる可能性がある為、有害性が相対的に低い化学物質に限り、それらの成分名について代替化学名等での通知が認められることとなりました。
ただし、「非開示とできるのは成分名のみであり、人体に及ぼす作用、講ずべき応急の措置等については非開示を認めない」とされています。
また、代替名の通知を行った場合であっても、医師が診断及び治療のために成分名の開示を求めた場合は、直ちに開示しなければなりません。
【参照】「通知対象物に係る代替化学名等の通知に関する指針について(概要)」厚生労働省
3.機械等による労働災害防止の促進等
特定機械等の「製造許可申請の審査」のうち、特定機械等の設計が構造規格に適合しているかの審査について、登録を受けた民間機関が行えることになります。
また、「製造時等検査」の対象となる機械のうち、「移動式クレーン」「ゴンドラ」についても、登録を受けた民間機関が検査を行えるようになります。
5)女性活躍推進法「101人以上の企業に『女間賃金差異』『女性管理職比率』の情報公開義務付け
これまで従業員数301人以上の企業に公表が義務付けられていた男女間賃金差異について、101人以上の企業に公表義務を拡大するとともに、新たに女性管理職比率についても101人以上の企業に公表が義務となります。(100人未満は努力義務)
【参照】「女性活躍推進法 に関する改正ポイントのご案内」厚生労働省
障害者雇用促進法「障がい者の法定雇用率が2.7%へ引き上げ、対象事業主の範囲が37.5人以上に」
これまで:2.5%だった障がい者の法定雇用率が「2.7%」に引き上げられます。
また、これまで常時従業員数40人以上の企業が対象でしたが、7月以降は「37.5人以上」の企業が障がい者雇用の対象となります。
【参照】「障害者の法定雇用率引上げと支援策の強化について」厚生労働省
1)国民年金法「第1号被保険者の育児期間に係る国民年金保険料免除措置の創設」
これまで、自営業者やフリーランスなどの国民年金第1号被保険者は育児休業給付の対象外でしたが、育児期間中の経済的負担を考慮し、子どもが1歳になるまで保険料の支払いが免除されることになりました。対象は国民年金第1号被保険者の父母(養父母含む)で、所得要件・休業要件はありません。
企業の手続き等には直接の影響はないかもしれませんが、フリーランスなどと取引する企業は念のため覚えておきましょう。
2)改正労働施策推進法「『カスハラ』『就活セクハラ』への企業の対策義務化(予定)」
2025年11月17日に開催された厚生労働省の「第87回労働政策審議会雇用環境・均等分科会」において、企業におけるカスタマーハラスメント(カスハラ)対策と就活セクハラ防止措置の義務化を、2026年10月1日を施行開始とする案が提出されました。
企業には、方針の明確化や相談体制の整備、発生時の迅速な対応などが求められることになりますので、本稿執筆時点では施行日が確定したわけではありませんが、具体的な対策を今から少しずつ整えていく必要があるでしょう。
【参照】「ハラスメント対策・女性活躍推進 に関する改正ポイントのご案内」
各改正の詳細や、今回のブログに書ききれなかったその他の法改正情報については、今後のブログで随時ご紹介していきたいと思います。
法改正や労務対応についてご不明な点がありましたら、当事務所までお気軽にお問い合わせください。
以上、アンドディー(社会保険労務士事務所)の川崎でした!
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