大阪市中央区|社会保険労務士事務所アンドディー【大阪 社労士】
人材を人財に変える社労士事務所・アンドディー
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こんにちは。アンドディー(社会保険労務士事務所)の安達です。
毎年この時期になると、故郷へ帰省するための手配に忙しいのですが、今年は公共交通機関の予約もお年玉の準備も、何もしていません。
「帰省しない」という選択が、故郷のために自分ができる最低限のことと、自分に言い聞かせて過ごしています。
第3派や営業時間の自粛要請など各地で様々な制限がありますが、踏ん張ってみんなで乗り切りたいですね!
さて、、
以前のブログで「雇用関係助成金」について、【受給できない事業主に該当すると対象外となり申請や受給はできません】
というお話をさせていただきました。
【参考情報】 今さらだけど…確認しておきたい!『助成金』ってなに?(2020年11月2日ブログ掲載)
これは、助成金の申請や受給の前提として、『共通要件』を満たしている事業主であることが必要だからです。
「そう言われてもよくわからないんだけど…」 そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、「雇用関係助成金」の【共通要件】について、具体的に見ていきたいと思います。
「雇用関係助成金」というのは、雇用保険料を主な財源とした、厚生労働省所管の助成金制度です。
法令を守りつつ、雇用の安定や職場環境の改善、仕事と家庭の両立支援、従業員の能力向上などの取り組みを積極的に図る事業主に対する報奨金のようなもので、その目的によりいくつかの種類及びコースがあります。
これらの助成金の受給要件については、例えば「両立支援等助成金(出生時両立支援コース)」といった各コース毎決まっています。
しかし、その前提として、次の1.の要件を満たしていること、かつ、2.に該当しないことが必要です。
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1.受給できる事業主(以下の要件のすべてを満たす事業主)
(1)雇用保険適用事業所の事業主であること
ただし、退職や週20時間未満の労働者しかいない等の理由で、雇用保険被保険者(雇用保険に加入している労働者)が0人である場合には、たとえ会社自体が雇用保険に加入していたとしても、対象外となってしまいます。
(2)支給のための審査に協力すること
①支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等を整備・保管していること
②支給または不支給の決定のための審査に必要な書類等の提出を、管轄労働局等から求められた場合に応じること
③管轄労働局等の実地調査を受け入れること など
この「審査に必要な書類等」には、法定の書類である『賃金台帳』、『出勤簿』、また『雇用契約書(もしくは労働要件通知書)』などが含まれます。
助成金を活用する・しないに関わらず、労働者を雇用するのであれば必ず必要な書類になりますので、漏れや誤り等がないようにしっかり整えておきましょう。
(3)申請期間内に申請を行うこと
2.受給できない事業主(以下のいずれかに該当する事業主)
(1)平成31年4月1日以降に雇用関係助成金を申請し、不正受給による不支給決定又は支給決定の取り消しを受けた場合、当該不支給決定日又は支給決定取消日から5年(平成31年3月31日以前の場合は3年)を経過していない事業主
なお、支給決定取消日から5年(上記括弧書きの場合は3年)を経過した場合でも、
不正受給による請求金
①不正受給により返還を求められた額
②不正受給の日の翌日から納付の日まで年3%の割合で算定した延滞金
③不正受給により返還を求められた額の20%に相当する額の合計額)を納付していない事業主は、時効が完成している場合を除き、納付日まで申請できません。
(2)平成31年4月1日以降に申請した雇用関係助成金について、申請事業主の役員等に他の事業主の役員等として不正受給に関与した役員等がいる事業主
なお、他の事業主が不支給決定日又は支給決定取消日から5年を経過していない場合や支給決定取消日から5年を経過していても、不正受給に係る請求金を納付していない場合は、時効が完成している場合を除き、申請できません。
ちなみに「不正受給」というのは、偽りその他不正の行為により、本来受けることのできない助成金の支給を受けまたは受けようとすることをいい、例えば、離職理由が実際は会社都合であるのに自己都合とすることもこれに当たりますので、ご注意ください。
(3)支給申請日の属する年度の前年度より前のいずれかの保険年度の労働保険料を納入していない事業主(支給申請日の翌日から起算して2か月以内に納付を行った事業主を除く)
(4)支給申請日の前日から起算して1年前の日から支給申請日の前日までの間に、労働関係法令の違反があった事業主
(5)性風俗関連営業、接待を伴う飲食等営業接待を伴う飲食等営業またはこれら営業の一部を受託する営業を行う事業主
(6)事業主又は事業主の役員等が、暴力団と関わりのある場合
(7)事業主又は事業主の役員等が、破壊活動防止法第4条に規定する暴力主義的破壊活動を行った又は行う恐れのある団体に属している場合
(8)支給申請日または支給決定日の時点で倒産している事業主
(9)不正受給が発覚した際に都道府県労働局等が実施する事業主名及び役員名(不正に関与した役員に限る)等の公表について、あらかじめ承諾していない事業主
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簡単にまとめると、
不正受給に関与したり、労働保険料を納めなかったり、労働関係法令に違反したり、また反社会的勢力等であったり…
そういった事業主は受給できませんよ、ということです。
【参照】 各雇用関係助成金に共通の要件等
過去最高の感染者数を更新した新型コロナ…
その終息は依然として不透明ですが、働き方改革に伴う改正等は粛々と進められています。
そんな中、今後ますます必要になってくるだろう助成金の活用について、まずは最低限の要件を知り、整えていくことから始めてみてはいかがでしょうか。
ご検討されている会社担当者の方は、是非お問い合わせください。
以上、安達でした。
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