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【アフターコロナ】では当たり前?社労士が考えるテレワークの労務管理について

こんにちは。アンドディー(社会保険労務士事務所)の安達です。

 

全国的に緊急事態宣言が解除されてから約2カ月…

6月下旬頃からは感染者数が再び増加傾向となっており、改めて気を引き締めていかなければと感じる、今日この頃です。

 

この新型コロナウイルスの影響で、これまで当たり前だった働き方について、見直しを迫られた会社様も多いかと思います。

  • 「取り急ぎ、テレワークを導入してみたけれど、今後どう運用していったらいいのか…」

 

 

弊社のお客様からも、テレワークの運用についてのご相談も増えてきたので、今回は、『テレワーク』とはどのようなものか、また、労務管理において押さえておきたいポイントについて、見ていきたいと思います。

 

リモートワーク写真

 

 

『テレワーク』は大きく3つの働き方があります

 

『テレワーク』とは

ICT(情報通信技術)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことで、働く場所(通常は所属するオフィスのある場所)により、以下のように分類されています。

 

 

(1)在宅勤務

労働者が、自宅で業務を行う働き方で、通勤が不要なため、その分の時間を有効に活用できる等のメリットがあります。

 

 

(2)モバイル勤務

労働者が、移動中や出先で自由に選択した場所で業務を行う働き方で、移動時間を利用でき業務の効率化を図れる等のメリットがあります。

 

 

(3)サテライトオフィス勤務

 

労働者が、所属するオフィス以外に設けられたオフィスを利用し、業務を行う働き方で、通勤時間を短縮しつつ、自宅等よりも作業環境の整った場所で業務ができる等のメリットがあります。

 

 

大きく分けてこの3つの働き方があり、会社側にとっても、オフィスコストの削減や、遠隔地にいる優秀な人材の確保などメリットのある『テレワーク』

 

 

しかし、ここで問題が!!!

 

 

 

ブログを見てくださっている皆さまの中で、実際にテレワークをされたことがある方はご理解いただきやすいかもしれませんが。。

 

 

仕事と仕事以外の切り分けが意外にも難しく、長時間労働になりやすいなどの課題もあります。

 

 

 

実はテレワークでも労働基準法が関係しています!

 

ここで大前提となるのが、「テレワークであってもオフィス勤務と同様に、労働基準法などの労働関係法令が適用される」という点です。

 

上記を踏まえて、以下のポイントを見ていきましょう。

 

 

(1)労働時間の適正な把握

 

会社は、労働者が通常勤務であってもテレワークであっても、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」に基づいて、その労働日毎の始業・終業時刻を確認し、適正に記録しておかなければなりません。

 

え!?と思われた方は少なからずいるのでは??

 

 

参考ファイルもご確認ください。

■【参考】リーフレット

『労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措 置に関するガイドライン(平成29年1月20日策定)』(厚生労働省HP

 

 

また、テレワーク中の中抜け時間や勤務時間の一部をテレワークする際の移動時間等の取扱い、休憩時間の取扱いについても、あらかじめ労使間で合意しておくことでトラブル回避につながります。

 

 

(2)長時間労働への対策

 

会社は、単に労働者の労働時間を管理するだけではなく、長時間労働による健康障害防止を図ることも求められています。

 

 

テレワークは自宅など使用者と離れた場所で業務を行うため、使用者の管理の程度が弱くなり長時間労働を招きやすくなることから、長時間労働等を防ぐための対策を立てておく必要があります。

 

 

例えば、厚生労働省が推奨している方法は以下のとおりです。

 

 

①メール送付の抑制

 

②システムへのアクセス制限

 

③テレワークを行う際の時間外・休日・深夜労働の原則禁止

 

④長時間労働等を行う者への注意喚起 など

 

 

 

■【参照】パンフレット(詳細版)(令和元年9月)

「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」

 

 

 

(3)労災に関する周知

 

テレワークであっても、労働契約に基づいて事業主の支配下にあることによって生じた災害は、業務上の災害として労災保険給付の対象となります。

(私的行為等業務以外が原因であるものについては、業務上の災害とは認められません。)

 

また、モバイル勤務やサテライトオフィス勤務の場合は、通勤災害が認められる場合も考えられます。

 

 

 

(4)就業規則等への規定

 

テレワークの場合、通勤が不要であったり、労働者に通信費や光熱費等の費用が生じたりと、通常の勤務の時とは異なった取扱いが必要になることがあります。

 

このため、通常とは異なる各種の取扱いについては、あらかじめ就業規則等で定めて労働者に周知しておくことが、テレワークのスムーズな運用とトラブル回避につながります。

 

 

テレワークで業務を行う労働者は、その点を十分理解していない可能性もあるため、しっかり周知しておく必要があります。

 

 

■【参考】テレワークモデル就業規則~作成の手引き~

 

 

 

テレワークの労働管理についてのまとめ

これからは、経済活動を継続していくうえでも、新型コロナウイルスとの共生を前提とした働き方が、益々重要になってくると思います。

 

そして、アフターコロナの世界では、今以上に、世の中の状況に合わせた柔軟な働き方を、模索していく必要があるかもしれません。

 

今後の急激な変化を見据えて、可能な限りの準備をしておきたいものですね。

 

 

 

以上、安達でした。

 

 

 

 


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