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テレワーク中のケガも労災?知っておきたい労災のキホン!

 

こんにちは。アンドディー(社会保険労務士事務所)の安達です。

マスクをして過ごすことに苦労した猛烈な暑さも、だんだんと落ち着きはじめ過ごしやすい季節になってきましたね。

一息つける秋になればいいなと願う今日この頃です。

 

 

さて、新型コロナウイルス感染症の終息が見えない中、今後の更なる流行時に備え、取り急ぎテレワークツール(ZOOMなど)を導入し、在宅勤務等を始められた会社様も多いかと思います。

なかなか慣れない働き方ということもあり、ケガをしたり病気になったりする従業員もいらっしゃるかもしれません。

 

 

 

「事業場での仕事中のケガや病気は労災というのは分かっているけど、自宅等でのテレワーク中のケガや病気は、労災になるのかどうかわかりづらい…」

 

 

そう思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

 

そこで今回は「労災」、特に業務中のケガや病気(業務災害)について、基本のポイントを押さえながら見ていきたいと思います。

 

 

1.そもそも「労災」って何?

 

 

一般的に「労働災害」のことを言います。

 

労働者が業務中や通勤中に、業務や通勤が原因でケガをしたり病気になったりしたとき、労働者災害補償保険法(以下、「労災保険法」という)に基づいて、国から保険給付が受けられます。

 

 

 

2.どんな場合が「労災(業務災害)」になるの?

 

業務中に発生したケガや病気が「労災(業務災害)」と認定されるためには、次の2つの要件を満たしている必要があります。

 

 

(1)業務遂行性

 

「労働者が労働契約に基づいて事業主の支配下にある状態」を言い、簡単にいうと仕事中に発生したケガや病気であるかどうかが問われます。

 

 

(2)業務起因性

 

仕事が原因でケガや病気になったかどうか、またそのケガや病気の発生は社会通念に照らして通常想定される範囲であるかどうかが問われます。

 

 

 

3.テレワーク中のケガや病気って「労災(業務災害)」になる?

 

テレワーク中についても、通常(事業場で勤務)の場合と同じく、労災保険法が適用されるため、労災(業務災害)の対象になります。

 

 

ただし、テレワーク中のケガや病気についても、「業務遂行性」「業務起因性」2つの要件を満たしていることが必要になるため、そのケガや病気が発生した具体的な状況によって、個別に判断されることになります。

 

 

 

なお、個別の判断については、所轄の労働基準監督署が行いますが、ここで具体的な事例を見てみましょう。

 

 

 

事例①

 

自宅で、所定労働時間にパソコン業務中、個人宛の郵便物が届いたので受け取るために離席した後、作業場所に戻り椅子に座ろうとして、転んでケガをしてしまった。

 

→これは、私用(私的行為)によるものと認められるため、労災(業務災害)とは認められません。

 

 

 

事例②

自宅で所定労働時間にパソコン業務中、トイレに行くために離席した後、作業場所に戻り椅子に座ろうとして、転んでケガをしてしまった。

 

→これは、業務行為に付随する行為に起因して災害が発生しており、私用(私的行為)によるものとも認められないため、労災(業務災害)と認められます。

 

 

 

4. 心がけておきたいポイントは?

 

会社としても、テレワーク勤務時のルールを定める際に留意しておいていただきたいポイントは、次のとおりです。

 

 

1)仕事の時間と、私的な時間を明確に区別する。

 

2)仕事を行う場所を特定しておく。

 

3)仕事の開始時と終了時に上司へ連絡(メール等)したり、業務進捗を都度報告したりするなど、業務を行っているという事実を記録に残す。

 

 

 

【参照】パンフレット(詳細版)(令和元年9月)

「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」

 

【参照】テレワーク総合ポータルサイト

 

 

 

 

まとめ

 

 

ウィズコロナやアフターコロナの働き方の一つとして、今後定着していくと予想されているテレワーク勤務。

 

会社にとっても労働者にとっても、通勤時間の削減等のメリットがある一方で、仕事の時間とプライベートの時間の区別がつきにくい等のデメリットもだんだん見えてきます。

 

 

これらも含めた様々な変化に適応しつつ、労使ともに協力して乗り越えていくためには、管理体制の見直しやそれに伴う就業規則の改定など、社内体制を整えていかれることも重要になってくるのではないでしょうか。

 

ご検討されている会社担当者の方は、是非お問い合わせください。

 

 

 

以上、安達でした。

 

 

 

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